【Webディレクター】顧客の事業と未来をWebサイトにする仕事、やりがいと感動まみれです
今回インタビューさせていただくのは、ティラノ・クリエイティブ・アーツ株式会社のWebディレクター、國吉さんです。コーディングもライティングもできるという、なんとも広い守備範囲で活躍されている國吉さん。限られたインタビュー時間の中で、ティラノで働く魅力や仕事にかける熱い想いをたくさん聞かせてくれました。
代表の岡田さんとはどういった出会いですか?
前職が一緒でした。僕が入社する際の面接官をしてくれたのが岡田さんです。入社後の配属も同じ部署で、岡田さんが僕の最初の上司だったんです。
ただ、上司と言っても直接的な業務の繋がりがほとんどなかったので、しばらくのあいだ、岡田さんと絡む機会がなかったんですよね。岡田さんがどんな人か分かったのは、あるミーティングがきっかけでした。
当時まだ新人だった僕は、毎回緊張してミーティングに臨んでいたのですが、その日のミーティングは重要事項を決定するもので他部署の人たちも多く、いつもよりひときわ緊張するものでした。部屋全体がピシッと張り詰めたような、咳払いすらできないような…そんな感じの空気です。
いつもより長いミーティングが終わり、みんなが硬い表情でエレベーターに乗った時でした。しんとした空気の中、岡田さんが急に下ネタをボソっと話したんです。そしたら乗り合わせた全員の緊張がふっと溶けて、一気に和やかなムードになって、みんな笑顔になったのを覚えています。それからですね。岡田さんとよく話をするようになったのは。
とにかく人を笑かすのが好きな人で、岡田さんがいると場が明るくなるんです。今思うと、きっと計算して僕たちが相談しやすい空気を作ってくれたんじゃないですか?(笑)
ティラノでの國吉さんの役割を教えてください。
かつてはなんでもやりましたね。とにかくがむしゃらに。ディレクション、コーディング、ライティングと…デザイン以外は、ほんとになんでもやりました。「なんでもや」っていう役割だったのかな。その時はそれが僕の存在価値だと思っていましたし、ティラノのためだと思ってなんでもやってました。でも最近は違くって、このままじゃティラノも、僕も停滞してしまうのではないかと思ったんです。
ティラノは國吉がいるから、お客さんの要望になんでもチャレンジできる、どんな仕事でも受けるといった感じでやっていたんですが、会社が成長していくにつれて、このやり方ではだんだん回らなくなってきたんです。
僕が全部の工程に絡んでるので、僕が回らなくなると、全部がストップしちゃうんですよね。このままじゃやばいな、ダメだなと思って、岡田さんと何日も、じっくり話し合いました。それからは、自分で動きたい気持ちをグッと堪えて、全体の指揮をする、精度の高いディレクションをするということを強く意識するようになりました。そして今は「人を育てる」ということを、一番大切にしています。
どんなに能力が高くても、どんなに仕事が早くても、やっぱり1人でこなすには限界があります。同じ目線で、情熱を持って一緒に仕事をする仲間が欲しい、そう思うようになりました。僕のスキルと、経験と、想いを伝授して、一緒に仕事ができる仲間を育てていきたい。それが今の僕のティラノでの役割であり、使命だと思います。
これからティラノをもっともっと成長させて、立派な会社にしていくには、僕たちと想いをともにして、ティラノの理念を共有する「ティラノの一員」を育てていかなくてはいけないのかなぁ、と思っています。
「ティラノの一員」という表現は、人を大切にしていくという想いが伝わります。國吉さんが思うティラノの強みってなんですか?
ティラノのロゴは、化石の発掘に使うハンマーピックがモチーフなんですけど、“こつこつ、こつこつと企業や⼈の想いやルーツを掘り下げ、じっくりと寄り添っていく”っていう意味が込められています。
僕たちティラノが、よそ様の制作会社に負けないところはまさにここなんです。お客さんの想いや魅力を掘り下げて、発掘し、引っ張り出して、言葉にする。「文章に人柄が滲み出てるよね」「言葉言葉にその人の雰囲気を感じるよね」お客さんにはそんな感想をよく言ってもらえます。
お客さんの想いをしっかりと言葉にして、その想いが引き立つデザインにして、ちゃんと伝わるホームページが作れるというところは、ティラノの大きな強みです。
ホームページでもランディングページでも、コンバージョン(成果)のためのよくあるテクニックとか、セオリー的な表現ってたくさんありますよね。でもそんな小手先のテクニックなんかじゃなくて、お客さんの人柄がわかったり、会社の想いや情熱がちゃんと表現できていれば、自然と問い合わせって来るんですよ。これは今までの経験から、僕たちが確信していることです。
今回のこのサイト「埼玉のあったかい会社」というメディアは埼玉がコンセプトですが、東京の制作会社と埼玉の制作会社の違いや、埼玉に拠点を置くメリットなどあれば聞かせてください。
前職のWeb制作会社は新宿だったのですが、埼玉でやってみて感じた大きな違いは、お客さんの「発注力の差」ですね。ホームページって、普通のお客さんからしたら、発注の仕方が難しいものだと思うんです。「ターゲットは◯◯で、コンセプトは△△で、導線は◇◇で作ってください…」なんて発注ができるお客さんは少ない。
でも都内でガツガツやってる制作会社には、ある程度発注の仕方が分かっている「発注力」があるお客さんが多いと感じました。そこまで打ち合わせに手間がかからないし、たんたんと、機械的に制作が進んでいく感じ。埼玉の多くのお客さんには、寄り添った対応で、近い距離感で一緒に考えてあげる、そんな対応が必要になってきます。
ただ見栄えのいい、かっこいいホームページを作るだけなら、サクサクと機械的に仕事が進んだほうがいいでしょう。でも僕たちはじっくり、じっくりとお客さんの想いを発掘するお手伝いをしたい。お客さん自身も気づいてない、だけどしっかりと持ってる、お客さんの本質を表現したい。そうやってできたサイトには見た人の心を、熱く揺さぶるエネルギーがあります。お客さんも感動するし、喜んでくれる。お客さんの想いがしっかりと伝わるサイトなら、想いに共感した人からの問い合わせが必ずくる。その瞬間は、僕たちも最高に嬉しいんです。
そういった仕事ができるのが“地域密着”の埼玉に拠点を置く理由であり、僕たちにはメリットというか、そうじゃないとやりたくない。人を重視しないというか、人のあったかさが感じられない仕事はやりがいがないんですよね。
お客さんの想い、本質を発掘するというのは、なんだかとても難しそうです。具体的にどうやっているんですか?
ティラノではホームページを制作する前の段階で、コンセプト・ワークというものを行っており、これにはたっぷりと時間をかけ、いちばん大切にしています。
例えば注文住宅の会社だとすると、まず最初に「どうして注文住宅という事業をやっているんですか?」と投げかける。「大きい事業がしたいから!」「やりがいがあるから!」と、表面的で直感的な気持ちは、ぽんぽん出てきます。
こうして出てきた答えに対して、「なんで大きい事業がしたいんですか?」「どうしてやりがいがあると感じるんですか?」って、なんで?どうして?と意地悪に聞いていくんです。そうすると、「誰だって自分の家が素敵だと幸福度上がるでしょ!」とか「誰もが自分好みの家に住めたら最高じゃん!」といった感じでどんどん話が盛り上がっていく。
だんだんと、じわじわとですが「自分たちの仕事にかける熱い想い」や「自分たちが本気でやりたかったこと」「自分たちが提供できる本当の価値」などが見えてきて、みんなの口から自ずと語られるようになっていくんです。どんどんみんなの顔つきも変わっていって、とても面白いですよ。みんなが自信に満ちてくるというか、満足感に満ち足りたような、嬉しそうな顔つきになっていくんです。
重要なのは、この価値とか想いは、お客さん自身がもともと持っているものであるということ。僕らが決めてあげるということではありません。あくまでもお客さん自身が、自分たちで発掘していくお手伝いをしてあげるのが、ティラノが大切にしているコンセプト・ワークです。
いきなりホームページを作り始めるのではなくて、作る前の段階でたくさんの時間をかけてお客様と向き合っているのですね。お客様の本質的な想いや理念をしっかりと理解した上で制作を行うことが、本当に納得できるものを生み出すのに必要なのだなと思いました。
そうですね。お客さんはどんな人で、何を考えていて、どんな想いがあって事業をしているのか。お客さんの空気感とかも全部わかると、デザインにしても文章にしても、サイトの雰囲気とかも、最初から最後まで確信を持って制作を進めることができるんです。そうすると、自然とお客さんに合うイメージが湧き上がってくるんですよ。「このお客さんだったらこれで間違いないな!」って感じで。
前に制作させていただいた、ある設計事務所さんはまさにこんな感じで制作を進めることができて、お客さんのイメージとドンピシャのものを作ることができたんです。そのお客さんは、デザインにしても文章にしても、何度も何度も、修正して確認して修正して…っていうやりとりを想像していたらしいのですが、蓋を開けてみるとほとんど修正なし。びっくりするほどイメージ通りだったって言ってくれて。しかも問い合わせも増えたと、ものすごく喜んでくれたんです。デザインもお客さんのイメージ通り、問い合わせも増えて、これは本当に言うことなしのホームページでしたね!
これまでの案件で後悔していたり、大変だったことがあれば教えてください。
後悔しているのは、ずいぶん昔に制作した、とあるIT系の会社さんのホームページですね。あの時の悔しさや反省は、今でもこのあいだのことのように思い出します。
お客さんのご要望は「最先端、革新的、技術力が高いイメージで」ということでした。とにかく忙しいお客さんで、しっかりとした打ち合わせができなかったんです。もちろんコンセプト・ワークもできないまま、色々参考サイトとかをピックアップして送って、確認してもらって。
このまま作っていくのはとても心苦しく、嫌だなぁと思ったのですが、その時は「こんな感じですか?」「はいそうです」みたいなやりとりでしか制作を進めていくことができず…。それでもなんとか試行錯誤して、良いと言われた参考サイトのように制作をしたんですが、全然お客さんのイメージと違ったんですね。というか、お客さんも忙しくてあまり参考サイトを見てなかったんです。
やっぱり満足してもらえるものを作るには、忙しくてもお客さんとしっかりコミュニケーションを取らなくちゃだめだなと思いました。今は画面上のやりとりだけで打ち合わせもできますけど、なるべく実際に会って、お客さんの顔を見て、雰囲気を感じて、どんな人でどんな想いを持っているのか、直接感じとる重要性っていうのを再認識しました。
こういったお客さんとのコミュニケーションはWebディレクターとしてちゃんと押さえておかなければいけない部分ですね。とても良い勉強になりました。
お客さんとコミュニケーションをとってイメージをすり合わせていくのは、Webディレクターとして大切な仕事ですね。ティラノのWebディレクターだからこそ得られる経験や、身に付くスキルと言ったものは何かありますか?
Web制作っていうのは、どうしてもお客さんの望んでいるものと成果物のずれが出てきてしまうものです。Webサイトの目的は問い合わせをもらうためですから、全部が全部お客さんの言う通りに作ってはダメなんです。お客さんが求めるものが、間違っていることもあるんですね。「とにかくカッコいいデザインにしてくれ」とか「他社よりも目立つデザインにしてくれ」なんて要望をそのまま聞いて制作したら、そのときは喜んでくれるかもしれないけど、一向に問い合わせに繋がらないなんてこともあるわけです。そんなサイトを作ってもお客さんのためにはなりません。
お客さんの求めるものが、お客さん自身もよくわかってないことがある。そんな時に、Webディレクターはお客さんからうまくイメージを引き出すと言うか、漠然としたものを整えてあげることがいちばん大切なんです。
ティラノではヒアリングをはじめ、ビジョン策定のためのコンセプトワークなどで、とにかく深く、濃く、じっくりとお客さんのことを考えます。ここまで深く、お客さんのことを考える制作会社はそうないと思います。
そのため、ヒアリング中にだんだんとイメージが膨らんできたお客さんから「こんなことやってみたい!」「あんなことできるかな?」なんて言われることが多々ありますが、「じゃあ、やってみましょうか!」って感じで、まずはどうしたらできるかなと考えて欲しいですね。もっとお客さんのことを知りたいとか、どうすればもっとお客さんの魅力が表現できるかなとか、じっくり真剣に考えて、そうして出来上がったホームページは、やっぱり良いものになりますよ。
ティラノだからこそできる経験といえば、それだけお客さんと真正面から向き合って仕事ができる、喜んでもらえるといったところです。
最後にティラノでのWebディレクター職に興味がある方に向けて、一言メッセージをお願いします。
ティラノのビジョンは“誰もが仕事を心から楽しみ 優しくいられる社会”。僕がティラノで仕事してるのって、このためなんですよ。誰だって毎日笑顔で、楽しく仕事したいじゃないですか。代表の岡田さんのようにね。(笑)
とにかくティラノは濃く、深くお客さんと関わっていく会社です。僕たちの仕事は、お客さんと一緒にお客さんの事業を、未来を考えていくこと。コンセプトを決めるお手伝いをして、ビジョンを一緒に考える。そのために僕たちができることとして、ホームページを作っているんです。
人が好きな方、好奇心旺盛な方、探究心が人一倍強い方…それから毎日楽しく仕事したい方。工程管理と、進捗確認がWebディレクターの仕事だと思っていた方。もっと人に寄り添った仕事がしたい、お客さんに喜んでもらえる仕事がしたい方。
埼玉のあったかい会社「ティラノ・クリエイティブ・アーツ株式会社」は本気でお客さんと向き合えるWebディレクター、そんなあなたを待っています。
編集後期
インタビュー・記事執筆をさせていただきました清水です。
今回インタビューをさせていただいた場所は埼玉県のとある喫茶店でした。来店して早々、國吉さんはお水を持ってきてくれた店員さんの雰囲気と接客を、とても褒めていたのが印象的でした。確かに感じのいい店員さんで、気持ちのいい接客でしたが、國吉さんはとてもじっくりと店員さんを観察していたようでした。
今回、國吉さんに教えていただいた、ティラノのロゴのお話。“こつこつ、こつこつと企業や⼈の想いやルーツを掘り下げ、じっくりと寄り添っていく”。インタビューやコンセプト・ワークで、お客さんの想いをじっくり、こつこつと掘り下げていくことが大好きな國吉さん。このロゴにこめられた想いと通じる、優しくも熱いものを感じました。
人に興味がありすぎて、お客さんへのヒアリングはいつも時間延長してしまうそうです。ティラノはそんな國吉さんたちが作るホームページだから、文章にもデザインにも、お客様・会社の人柄や想いが溢れ出るんだな、と思いました。
また、國吉さんは本業のかたわら塾で数学を教えていたり、現役のマンドリン奏者でもあるそうで(一体どれが本業なのでしょうか)、さらにはインド放浪のご経験もあるとか。私もどんどん國吉さんへの興味が湧いてきましたので、次はこちらのお話もぜひ聞かせてほしいと思いました。