【電子カルテサポートエンジニア】人と人をつなぐシステムサポート。医療現場の「声」に寄り添う仕事

医療の現場で日々使われている電子カルテシステム。その中でも医事会計システムは、診療報酬の計算から保険請求まで、医療機関の業務になくてはならない存在です。医事会計グループのセンター長代理を務める上田さんは、かつて病院職員として医療の現場で働いた経験を持ちます。「システムを止めることは許されない」という強い使命感を持ちながらも、あたたかな人柄でチームを率いる上田さんに、仕事への想いを伺いました。

ー医療システムのサポート業務について、具体的にどのような仕事をされているのでしょうか?

私が所属する医療第一グループは、病院で使用している医事会計システムをサポートする部署です。いわゆるレセプトコンピュータ(レセコン)と呼ばれる、診療報酬を計算するシステムですね。全国約1000の医療機関をサポートしており、私たちのグループは、社内でもっとも問い合わせの多い部署なんです。

とくにたいへんなのは、2年に1度ある医療制度改定の時期です。新しい制度は医療機関より先にキャッチする必要がありますし、正確に理解していないと問い合わせお答えできません。改定時期は問い合わせが急増し、メンバーの負担も大きくなるのですが「たいへんな時こそ一緒に乗り越えよう」という想いを大切にしています。メンバー同士で励まし合ったり、気持ちが下向きになっているスタッフに声をかけたり、チーム全員で支え合い、対応しています。

ー病院勤務からシステムのサポート側に転職されたとのことですが、そのきっかけを教えていただけますか?

病院で事務職として勤務していた時、漠然とですが「より広い視野で医療に関わる仕事がしたい」という想いを抱いていました。病院の中という限られた世界ではなく、たくさんの人と出会え、より多くの医療機関の助けになれる。いつかそんな仕事がしたいと考えていたんです。

そんな想いが具体的な目標へと変わったのは、先輩の転職がきっかけでした。ベンダー側に転職し、活躍する先輩の姿を見て「いつか自分も」という想いが大きくなっていくのを感じました。直接的な決め手になったのは、病院に出入りしていた親会社の営業の方から直接お声かけいただいたことです。メディカル情報サービスなら、医療の現場で培った知識を活かしつつ、より広い視野で仕事ができると感じ、転職を決意しました。

ー医療システムのサポート業務ならではのむずかしさは、どのようなところにありますか?

もっともむずかしいのは、やはりお客さまの顔が見えない中でのヒアリングですね。多くの場合、「パソコンがおかしくなった」というような漠然とした問い合わせから、電話越しにトラブルを理解し、真の原因を見極める力が求められます。

また、医療機関それぞれの特性を理解することも大切なことです。クリニックか病院かといった施設の違いだけでなく、療養期か急性期かなどによっても業務内容が大きく異なります。病院で働く場合は自分の領域だけ知っていれば良いですが、私たちはすべての種類の医療機関の業務フローを理解し、それぞれの状況に応じて的確な対応ができなければなりません。

このような専門性の高い業務を支えているのが、チーム内での知識の共有と助け合う体制です。一人ですべてを抱え込むのではなく、それぞれの得意分野を活かしながら、チーム全体でお客さまのニーズに応えています。幸いなことに、私たちのチームメンバーは皆、人に対して優しく気遣いができる方ばかりです。お互いを支え合う、あたたかな雰囲気の中で働けることは、この会社の大きな魅力のひとつではないでしょうか。

ー日々の対応の中で、とくに意識されていることは何でしょうか?

医療機関という特性上、目の前に患者さんが待っているかもしれないという状況を常に意識しています。もちろん正確な回答が第一ですが、スピーディーな対応も同じくらい大切です。また、私たちはお客さまとのコミュニケーションを大切に考えているため、マニュアルに沿った機械的な応対ではなく、状況に応じた臨機応変な対応も心がけていることです。

日々お客さまと向き合う中で、「先日はどうもありがとうございました」「〇〇さん、いますか?」などとお電話いただくこともあるんです。顔は分からなくても、電話越しに信頼関係が生まれ、「声見知り」のお客さまが増えていくことも、この仕事の魅力のひとつです。メンバーには「私たちの仕事は、ファンをつくる仕事だよ」と話しています。お客さまは、困っているから電話をかけてくるのです。そんなお客さまの状況を理解し、心情を察し、お客さまの立場に立った対応ができれば、必ず信頼はいただけると信じています。

おかげさまで、コールセンターの顧客満足度は95%という高い評価をいただいており、時折いただくお褒めの言葉は、メンバーのモチベーションに直結しています。これからもお客さまの力になれるよう、一つひとつのお電話に、真摯に向き合っていきたいですね。

ーチームマネジメントの面で、大切にされていることを教えてください。

私たちの会社は物をつくっているわけではありません。だからこそ「社員が商品である」という考えのもと、一人ひとりを大切に考えています。私自身、センター長代理という立場ですが、それは単なる役割であって、偉さを示すものではありません。むしろメンバーには謙虚に接することで、より良いチームになっていくのだと信じています。

また、以前は私が中心となって多くの業務を行っていましたが、今ではそれぞれのメンバーが自分の役割をしっかりと認識し、主体的に動いてくれています。新人の研修もメンバーが協力して担当しますし、先日は応対の質を競うコールセンター全国大会にも自主的に参加してくれて。メンバーが県大会に出場を果たした時は、自分のことのようにうれしかったですね。

ー人材育成において、とくに意識されていることはありますか?

人を育てることに関してもっとも大切にしているのは、「画一的な指導にならないこと」です。メンバーそれぞれの個性や考えを理解し、その人に合った接し方を見つけることこそが、チームマネジメントの要だと考えています。細かくフィードバックした方が伸びる人もいれば、優しく褒めながら接した方が効果的な人もいます。まずはよく観察し、対話して、その人の持ち味を理解することから始めています。

また、失敗を恐れないでほしいという想いも、意識して伝えています。「責任は私が取るので、思い切って仕事に取り組んで」と伝え続けることで、メンバーは安心してチャレンジできるのです。こうした職場環境があってこそ、メンバーの可能性を最大限に引き出せるのだと考えています。

ー医療システムのサポート業務における課題と、今後の展望についてお聞かせください。

現在の大きな課題は、増加する問い合わせへの対応です。とくに2年に1度の医療制度の改定時期には、新しい制度に関する問い合わせが急増します。そこで、三カ年計画の一環として、お客さま向けの情報サイトの構築を進めています。

現状では、お客さま自身で情報を調べられる環境が整っていません。そのため、基本的な事項でもお客さまはわざわざ電話して聞くしかないのです。こうした状況を改善するため、よくあるご質問や基本的な操作方法をまとめたサイトを作成し、お客さまがいつでも必要な情報にアクセスできる環境を整えたいと考えています。

また、従来の電話対応に加えて、チャットやAIなどを駆使した新しいかたちでのサポートも検討しています。ただし、これは単なる効率化が目的ではありません。どんな状況でも、医療機関の頼りになる存在でいたい、そんな想いをかたちにするための取り組みです。

ー生粋の埼玉育ちだという上田さん。埼玉で働く魅力を教えてください!

はい。私は生まれも育ちも埼玉なのですが、人込みが苦手なもので、東京ほど混雑していない埼玉の程よい環境が大好きです。埼玉って、暮らしやすさと利便性のバランスが絶妙ですよね。

とくに大宮は買い物にも不自由しないし、交通の便も整っています。私自身、通勤は朝をバスで、帰りはシェアサイクルを利用しています。ちょこっと移動するのにも困りませんね。埼玉には、都会すぎず田舎すぎない、ちょうど良さがあると思います。

ーさいごに、入社を検討される方へメッセージをお願いします。

私たちの仕事は、医療現場になくてはならないシステムを支える、大切な役割を担っています。医療機関の方から「ありがとう」の言葉をいただいたとき、この仕事の意義を実感します。決して簡単な仕事ではありませんが、だからこそ大きなやりがいが感じられるのです。

職場としての魅力は、ワークライフバランスの良さです。コールセンターという特性上、勤務時間が明確で、基本的に残業もほとんどありません。ミレニアム休暇など独自の休暇制度もあり、仕事もプライベートも大切に考えている会社です。

専門性の高い仕事なので、はじめは戸惑うこともあるかもしれませんが、一人ひとりのペースに合わせてしっかりとサポートいたしますので、安心して欲しいです。私たちが大切にしているのは謙虚な姿勢です。医療という人の命に関わる仕事を支えているという意識を持ち、共に学び、成長していける方との出会いを楽しみにしています。

編集後記

おだやかな雰囲気とやさしい笑顔が印象的な上田さん。そんな上田さんが「システムを止めることは許されない」と語ったとき、医療現場を支える仕事への強い信念が垣間見えました。インタビューの中でもうひとつ心に残ったのは、上田さんの人材育成に対する想いです。「責任は私が取るので、思い切って仕事に取り組んで」という言葉には、メンバーへの深い信頼と、人を育てることへの熱い想いを感じます。日本の医療を支える縁の下の力持ちとして、そして温かいリーダーとして。上田さんの誠実な人柄と真摯な仕事への姿勢に、深く心を動かされたインタビューとなりました。

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インタビュー・執筆:
清水海斗
撮影:
岡田健太
Produce:
ティラノ・クリエイティブ・アーツ株式会社

この記事について

職種についての記事 【電子カルテサポートエンジニア】人と人をつなぐシステムサポート。医療現場の「声」に寄り添う仕事
社名
株式会社メディカル情報サービス
業種
  • 医療IT
職種
  • 医療システム/電子カルテ/保守/サポート/コールセンター

会社紹介

会社のイメージ

株式会社メディカル情報サービス

エキスパートによる教育と支援で、医療現場に最適な環境を提供する株式会社メディカル情報サービス。医療の現場では、医師・看護師・医療事務担当者をはじめ、多くの方が、患者様の健康を守るために奮闘されています。そんな中、システムのトラブルが起こった時。操作方法がわからない時。必要な人材が足らないとき。私たちが、医療の現場のサポートをします。

所在地
〒330-0845 埼玉県さいたま市大宮区仲町3丁目13−1 住友生命大宮第2ビル 8F
ホームページ
https://www.misrc.co.jp/

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